LISTENING JOURNAL
曙光 6N1 NEW/USSR 6N1P-EV NOS/RFT ECC85 NOS/Siemens ECC85 NOS/Valvo ECC85 NOS
過去のブログから移した記事です。製品・価格・販売状況などの記述は元記事掲載当時のものです。
Yaqin MX-111Bは初段が6J1(6AK5、5654、EF95)、次段が6N1(6AQ5、ECC85)となっていて、これらが前段となる。
なお、後段は出力管のEL34である。
今回は、初段球に比べると音色への変化が少ないとされる次段球を交換して、差異を検証してみます。
6AQ8(ECC85)は、12AU7(ECC82)、12AX7(ECC83)に比べてマイナーなので、NOS球の収集が容易です。
6AQ8(ECC85)音質比較レビューその1
曙光 6N1
現行球
最初から付属していた球で、現在も生産されている現行球。
中庸な音色だが、音素がやや軽く、高域が少しヒステリック。
vintage管の方が総じて透明感と力感が高い為、劣っている様に感じられるが、1つのキャラクターと考えれば、そう悪くは無い。
USSR 6N1P-EV
1982年 Voskhod製造
旧ソ連の軍用球で、6N1Pの高信頼、ロングライフ版。
S/Nが良く、瞬発力に優れ、低域は細めだがキレがある。
ワイドレンジで高域に響きがあって伸びやか。
透明感のある音色。
安価だが、手にしておいて損の無い球。
RFT ECC85
"o" getter
製造年不明
USSR 6N1P-EVと比較すると、高域の抜けがいまいちで、幾分詰まった感じがする。
線がしっかりしていて、響きがあり、中域が少し張り出す。
その分、僅かに色味を帯びた様に感じる。
他のvintage管と比べると、少しだけ解像度が低く感じるが、コストパフォーマンスが高く、おすすめできる球。
Siemens ECC85
"o" getter
1974年 Munchen製造
明る過ぎず暗過ぎないきっちりとした優等生の音色。
クリアで見通しが良く、低域から高域にかけて満遍なく出ており、かつそのバランスが良好。
なお、2つのグレープレートを遮断するように中央に銀色に輝く金属シールドが存在するタイプは、低ノイズで低域の沈み込みが深く、解像度良好で高域に煌きがある。
中庸な音色で、安定感があり、使い易い。
Valvo ECC85
dimpled disk getter
1973年 Heerlen製造
音素が砂の様にさらさらしていて、柔らか味があり、繊細で輝きがある一方で、影の表現も巧い。
解像度が格段に優れており、高域に金属的な響きが乗る。
中域は少しだけ甘く、女性ボーカルが艶っぽい。
また、低域のグリップに優れ、沈み込みが深い。
無音時の静寂感が素晴らしく良く、かつ消えゆく音がどこまでも残る。
ただし、音素の拡がりがUSSR 6N1P-EVやSiemens ECC85より少し劣っている。
この球はあらゆる面で他より優れている様に感じたので、後日、追加購入した。
ちなみに6N1Pは6DJ8/ECC88互換として販売されている場合がありますが、厳密に言うと6N1Pは6DJ8/ECC88互換ではありません。
Yaqinは真空管アンプの天板表記で6N1と6N1Pを並列に記載している点からも、6DJ8/ECC88よりもむしろ6AQ8/ECC85との親和性が高いとするべきでしょう。
なぜなら、6AQ8/ECC85は6N1と規格が異なるものの、配線を変更する事無く交換可能ですので、その場合、6N1≒6AQ8/ECC85≒6N1Pとなるはずだからです。
ただし、この場合でも性能が同一と云う訳では無く、あくまで6N1から6AQ8/ECC85への代替が可能であるという意味合いです。
結果としては、初段球の交換に比べて、次段球の交換は暖色になったり寒色になったりとの音色の変化が僅かに少ないと感じましたが、音の傾向を変化させたり、音質のグレードを上げるのに有用な選択と思われます。
なお、真空管には個体差があり、アンプとの相性によって、聴こえ方が異なります。
飽くまでも趣味、娯楽の世界です。